非線形CAE勉強会
第5期非線形CAE勉強会・シラバス・第2日目
第2日目:数値解析とマルチフィジックスCAE(2004年5月16日 日曜日)
2-1 | CAEのための構造要素(梁、膜、板、シェル) 〔藤井大地@近畿大〕(60) |
CAEのための力学としては,連続体力学が主なものであるが,大学などで学ぶ構造力学は必要ないものであろうか。CAEには,構造の安全性を確認する目的と,新たなものを設計する目的があるものと思われる。設計という観点からすれば,梁理論にもとづく構造力学が重要な視点を与えることを,梁要素,平面シェル要素の理論とともに説明する。また,梁理論,板理論を拡張したせん断変形を考慮する理論における問題点を単純な梁理論で説明する。
- CAEに構造力学は必要か?
- 1.1 設計のために構造力学は必要
- 1.2 曲げによる応力と軸力による応力
- 1.3 建築における設計のノウハウ
- 構造力学と弾性論
- 2.1 断面力と応力と変形の関係(材料力学の復習)
- 2.2 座屈と断面の関係
- 梁理論とシェル理論
- 3.1 梁理論における仮定
- 3.2 平面シェル理論における仮定
- せん断変形を考慮した曲げ理論
- 4.1 せん断変形の影響
- 4.2 ロッキング現象とその原因
- 4.3 次数低減積分の原理
- 4.4 ゼロエネルギーモード
- 曲線・曲面要素について
2-2 | CAEのための数値解析(固有値問題を中心に) 〔松島徹@トヨタ自動車、中川稔章@豊田中央研究所、関口美奈子@ミシガン大学、菊地昇@ミシガン大学、石井恵三@くいんと〕(50) |
物づくりにおいて、開発で費やした全ての努力は図面に反映されなければ意味がない。数値解析も図面を完成させるために必要な結果を出すことが使命であり、設計という行為にしっかりリンクしていなければならない。このことをベースに「CAEのための数値解析」、その中でも固有値問題について考えていこうと思います。
- 数値解析の役割
- 設計と固有値問題
- 動きを設計する
- 要素を設計する
- 振動を設計する
- 固有値の求め方
2-3 | 物理数学の基礎−マルチフィジックスCAEへ向けて− 〔寺田賢二郎@東北大、菊池昇@ミシガン大〕(50) |
- 連成作用の因果関係と分類
- 固体・流体力学,熱, 物質輸送, 電磁場, 化学反応
- 保存則と数理モデル
- 2.1 Lagrange/Euler表記と物質導関数
- 2.2 Reynoldsの輸送定理
- 2.3 保存則の一般形: 質量,運動量,角運動量,エネルギーなど
- 多相物理現象の数理モデル
- 3.1 微分方程式の分類と解の性質
- 3.2 連成問題の定式化例
- まとめ
2-4 | CAEのための熱・流体力学 〔樫山和男@中央大〕(50) |
- 連成作用の因果関係と分類
- 1.1 熱の移流拡散
- 1.2 非圧縮性粘性流れ
- 1.3 熱対流
- 1.4 その他(自由表面流れ、非ニュートン流れ)
- 保存則と数理モデル
- 2.1 熱の移流拡散
- 2.2 非圧縮性粘性流れ
- 2.3 熱対流
- 2.4 その他(自由表面流れ、非ニュートン流れ)
2-5 | CAEのための電磁場理論 〔金山寛@九州大〕(50) |
- 数学的定式化
- 1.1 マクスウェル方程式
- 1.2 静電場
- 1.3 静磁場
- 1.4 非線形特性(特にB-H曲線)
- 1.5 電磁力の評価
- 有限要素近似
- 2.1 節点要素
- 2.2 辺要素
- 2.3 電流密度の補正
- 2.4 反復解法
- 解析事例
- 3.1 テスト問題
- 3.2 ベンチマーク問題
- その他の話題
- 4.1 渦電流問題
- 4.2 大規模化と領域分割法
- 4.3 ADVENTURE_MagneticとNEXST_Magnetic
演習と有限要素法基礎のまとめ 〔野口裕久@慶応大〕(60) |