非線形CAE勉強会

第45期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「非線形CAEの基礎固め −非線形の本質の分類と解法−」

第3日目(2024/12/7(土) 9:30〜16:30)

3-1 非線形問題の分類
〔寺田賢二郎(東北大学)〕
  1. 非線形問題の分類
    • 1.1 幾何学的非線形性
    • 1.2 材料非線形性
    • 1.3 その他の非線形性
      •  1.3.1 接触・摩擦問題
      •  1.3.2 き裂・破壊
  2. 非線形解法の分類
    • 2.1 第1変数のなめらかさと不連続性
    • 2.2 陰解法と陽解法
2-2 汎用FEMソフトウェアにおける非線形性への対応技術
〔遠藤安浩(アイシン・デジタルエンジニアリング)〕

ものづくりの実務においてCAEソフトウェアの使用は一般的となっており、実現象に忠実なシミュレーションが求められる業務においては、非線形性が課題となるケースが増加しています。本講義では、商用の汎用有限要素ソフトウェアに実装されている非線形問題に対応する機能について、ソフトウェアベンダー様から提供された技術情報を紹介し、その多様さや応用可能性を幅広く理解していただくことを目指します。非線形問題の分類に基づき機能を紹介し、これを通じて、受講者の皆様の業務への一助、またこの後の講義の理解へのきっかけとすることが狙いです。

3-3 材料構成則の役割と分類
〔松原成志朗(名古屋大学)〕

本講義では,材料内部の応力とひずみを関係付ける材料構成則について概説する.まず,材料挙動の特徴に応じて材料構成則を分類し,それぞれに代表的な構成モデルを取り上げる.

弾塑性では,主に金属を対象として構成モデルの基本を解説する.一方,粘性や超弾性では,高分子材料を対象として構成モデルの成り立ちや役割を微視的な視点も取り入れながら説明する.

  1. 材料構成則の分類
  2. 弾塑性の基本とモデル化
  3. 粘性的な材料挙動
    • 3.1 粘塑性モデル
    • 3.2 粘弾性モデルとレオロジー
  4. 超弾性モデルの基礎
3-4 破壊力学と損傷力学による数値シミュレーション
〔新宅勇一(筑波大学)〕

本講義では、破壊力学と損傷力学による数値解析について概説する。まず、そもそも、破壊の問題を数値解析で扱うとなぜ難しいのか、その要因について解説する。次に、破壊の問題を扱うための基礎理論である破壊力学と損傷力学を概説し、それらが有効な問題について解説する。そして、双方の理論に基づく破壊モデルと数値解析の組み合わせ、その系譜、利点と欠点について講義する。

  1. 背景
  2. 基礎的事項
    • 2.1. 破壊力学
    • 2.2. 損傷力学
  3. より発展させた内容