非線形CAE勉強会

第35期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「製造プロセスの新展開とシミュレーション」

第3日目(2019/6/15,10:00〜16:55)

3-1 イントロダクション
〔事務局〕
3-2 ランダム系熱可塑性CFRPの基本特性実験と汎用モデリング
〔松尾剛(東京大学)〕
  1. ランダム系熱可塑性CFRPとは
  2. 面外せん断試験法とDIC(画像相関法)
  3. 曲げ挙動の理解と汎用力学モデルの適用
  4. 軸圧縮逐次破壊の数値解析モデルによる再現性
  5. 圧縮成形における基本力学特性
3-3 複合材料の力学特性と有限要素法
〔末益博志(上智大学名誉教授)〕
  1. はじめに
    • 1.1 材料非線形性と幾何学的非線形
    • 1.2 有限要素法の基礎
  2. 複合材料の力学の基礎
    • 2.1 繊維強化複合材料とは
    • 2.2 一方向強化材料の弾性特性
    • 2.3 複合材料積層板の弾性特性
    • 2.4 複合材料の強度と強度則
    • 2.5 層間強度と層間靭性
  3. 複合材料の損傷と強度
    • 3.1 応力集中部からの引張破壊
    • 3.2 応力集中部からの圧縮破壊
    • 3.3 衝撃損傷
    • 3.4 衝撃後圧縮破壊
  4. まとめ
3-4 製造プロセスのシミュレーション
〔池田貴(先端力学シミュレーション研究所)〕

製品は多数の製造工程(プロセス)を経て完成するが、単一の製造プロセスに関してはCAEがよく活用されている。一方で、複数の製造プロセスに対して一気通貫でCAEを活用するためには、いまだに多くの課題がある。
本講演では、主に自動車ボデー製造プロセスのシミュレーションの役割と技術を解説するとともに、その技術を金属積層造形に適用した事例を紹介し、製造プロセスシミュレーションの今後の展望について考察する。

  1. 設計と製造
  2. 製造プロセス例:自動車のボデー
  3. 製造プロセスのシミュレーション技術
  4. 積層造形プロセスへの適用
  5. 今後の展開
3-5 トポロジー最適設計と3Dプリンターによるものづくり
〔加藤準治(名古屋大学)〕

積層造形 (Additive Manufacturing),つまり3Dプリンターによる技術革新が産業構造に大きな変革をもたらす時代となりました.積層造形の特徴は,製造が困難な複雑形状でも比較的容易に造形できる点にありますが,最近では単に造形するだけでなく造形物に特別な機能を持たせるように予め最適設計を実施しておき,その最適形状を造形することで目的に見合った究極の構造部品を作り出す研究開発が進められています.本講演では,トポロジー最適化の基礎およびトポロジー最適設計と3Dプリンターを用いたものづくりの動向と可能性についていくつかの事例を紹介しながら議論します.

  1. はじめに
  2. トポロジー最適化の基礎
  3. トポロジー最適化による設計事例
  4. 積層造形によるものづくりの概要
  5. トポロジー最適設計を活用した積層造形の動向
  6. まとめ