非線形CAE勉強会

第46期非線形CAE勉強会・シラバス

 

「最適設計とCAE 〜基礎と応用が織りなす設計プロセスの探究〜」

第3日目(2025/6/7(土)9:30〜17:00)

3-1 トポロジー最適化を用いた設計技術とその動向
〔加藤準治(名古屋大学)〕

本講義では,トポロジー最適化の基本概念とそのプロセスを紹介した後に,近年実施しているトポロジー最適化に関する研究を中心に紹介する.

  1. トポロジー最適化の基本概念
  2. トポロジー最適化による設計事例
    • - 非線形構造問題を対象としたトポロジー最適化
    • - 均質化法によるマルチスケールトポロジー最適化
    • - 砂型積層造形を活用したものづくり
  3. 量子アニーリングに活用したトポロジー最適化
3-2 3Dプリンタによる最適化形状の具体化
〔牛島邦晴(東京理科大学)〕
  1. 3Dプリンタによる微細構造の作り方
    • ・粉末床溶融結合方式の場合
    • ・光造形方式の場合
    • ・指向性エネルギー体積方式の場合
  2. 微細構造を基にした最適化設計
    • ・比剛性を高めた構造
    • ・エネルギ吸収特性を高めた構造
    • ・吸音率を高めた構造
    • ・熱伝達特性を高めた構造
  3. 最適化形状の造形と評価
3-3 トポロジー最適化の歴史と現状
〔西脇眞二(京都大学)〕
3-4 DIC データを使用したVFM(Virtual Field Method)による材料構成則のパラメータ同定
〔吹春寛(東京貿易テクノシステム株式会社)〕

本講義では,VFM(Virtual Field Method)について概説します.VFMは,材料の変形をとらえたDIC(Digital Image Correlation)データの変位とひずみなどを既知の値として使用し、未知数となる材料構成則のパラメータを求める手法です.この手法により非線形CAEの材料パラメータ取得の効率化と材料実験で対応が難しい条件でのパラメータ同定などを狙います.その定式化と事例を紹介します.

  1. 背景
  2. DIC(Digital Image Correlation)について
  3. VFM(Virtual Field Method)の定式化
    • 3-1.仮想仕事の原理
    • 3-2.FEM(有限要素法)
    • 3-3.VFM(Virtual Field Method)
  4. VFMの事例