2016年度材料モデリング分科会
2016年度材料モデリング分科会
非線形CAE協会・材料モデリング分科会
の御案内
平素より非線形CAE協会の活動に御協力をいただきまして,誠にありがとうございます.当協会では2005年より,実務での応用を意図して「ゴム分科会」を立ち上げ,ゴムの材料に関する試験と解析に関する研究活動を行なってきました.この活動は,その後「材料モデリング」と改称し,幅広い非線形材料のモデリング技術について技術情報を収集する場へ展開しています.
2009年度より,金属材料の塑性に関する実務への応用として「自らの手で様々な異方性降伏関数のユーザサブルーチンを作成する」ことを目的とした取り組みを行ない,Abaqus,ADINA,ANSYS,LS-DYNA,Marc,Radiossの汎用コードの形式に対応してユーザサブルーチンを開発してきました.
その後,この活動をゴムに拡張し,2012年度から本格的なコーディングの活動に入りました.2013年度以降は粘弾性,ダメージを考慮した超弾性モデルのユーザサブルーチン開発を進めてきました.
併せて,材料モデリングの手法が明確になっていない樹脂材料の特性を対象に,名古屋市工業研究所の支援を得て,静的な引張試験を中心にした計測を,組織的に行ってきました.現在も多軸応力試験のための検討を進めています.
当分科会は非線形CAE協会の下部組織であり,材料の構成則に関して,理論的な学習にとどまらず,国内ベンダー各社殿の強力な支援を得て,代表的な汎用FEMの知見を一般的な知見に高めることを目標に掲げて活動をおこなっています.
理論と応用,使うことと作ること,実験と解析といった材料モデリングに関わる両面を学ぶ場として,昨年同様に,応用や事例報告を中心とした分科会と基礎とプログラム開発を中心とした作業部会を統合して進めることにいたします.
特に本年度は,これまで開発してきた共用サブルーチン群を用いて,実際に動作するデモモデルの整備を通じて,これまで参加の皆様には実用に向けた一層の理解,また新たに参加する皆様にも例題を通じた理解をいただき,この種の技術の普及を実践してゆきたい考えです.
多くの皆様の御参加をお待ちしております.